インドのテロと動向:テロに巻き込まれないために

インドのテロと動向:テロに巻き込まれないために

インドで起きるテロに関するニュースは、新聞やテレビのニュースで目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

私はデリー滞在時に、何度か実際のテロ(テロ発生後の状況)を目撃したことがあります。観光客が多く行くコンノートプレイスパハルガンジ、バス爆破のテロでした。

突発的なテロを回避することはできないかもしれませんが、テロリストについて知っておけば、テロ関連のニュースもより興味深く見れるのではないでしょうか。

今回は、インドで活動をする各地域ごとの、テロリストや事件について触れてみたいと思います。

1.現在インドのテロの状況

日本の外務省によると、インド都市部において、近年大きなテロは発生していませんが、イスラム過激派のテロの脅威は依然としてあるとしています。イスラム国に感化された者がテロを計画し、逮捕される事件も毎年起きています。

都市部ではテロは近年起きていませんが、政治的に不安定な地域では、いまだに起きています。カシミールにおけるイスラム過激派、インド中東部における極左過激派のナクサライト、インド北東部における分離独立を謳う過激派テロ組織が、それぞれテロ活動を行っています。

最近では、カシミールで40人以上の治安部隊が死亡する、自爆テロが起きました。

2.都市部のテロ状況

2008年にムンバイで起きた、5スターホテルでの同時多発テロは、覚えている人も多いのではないでしょうか。これは外国人を標的としたもので、日本人を含む計165人が死亡しました。

以下、それ以降の死者が伴った都市部のテロを簡単に見てみましょう。

  • 2010年2月、インド東部、マハーラーシュトラ州のプネーで爆弾テロが起き、17人が死亡しています。
  • 同年1ウッタル・プラデーシュ州バラナシで爆弾テロが起き、1人が死亡しています。
  • 2011年7月、マハーラーシュトラ州のムンバイで連続爆弾テロが起き、27人が死亡しています。
  • 同年9月、デリーの高等裁判所前で爆弾テロが起き、17人が死亡しています。
  • 2014年5月、タミル・ナドゥ州のチェンナイで爆発テロが起き1人が死亡しています。
  • 同年12月、カルナータカ州のベルナータカで爆発テロが起き1人が死亡しています。

これ以降、都市部における死者を伴うテロは起きていませんが、イスラム国に感化された逮捕者も出ており、気は抜けません。

3.カシミールのイスラム過激派の動向

ジャム・カシミール州を中心に活動するイスラム過激派は、イスラムによるインド亜大陸支配を掲げ、同州のパキスタンへの帰属や、ヒンドゥー教徒の排除を主張しています。

最近起きた大きなテロとしては、2019年2月、自爆テロが発生し、治安部隊40名が死亡しています。現在もこの地域でのテロのニュースは多数上がっており、インドで最も不安定なエリアといえるでしょう。

カシミールはもともとテロが起きやすい不安定なエリアでしたが、その不安定さが増したきっかけを見てみましょう。

2014年に誕生したBJPのモディ政権以降、インドはカシミール帰属問題で強硬的な立場を取り、イスラム過激派の強い反発を招くことになりました。カシミールの自治権を剥奪する法案が2019年8月に成立、自治権は剥奪されることになったためです。この法案にイスラム過激派は怒り、政府に対して大きなデモが行われ、治安部隊との衝突が起き、多数の逮捕者が出ました。

しかし逮捕に当たり、治安部隊が過剰な暴行をしている動画が出回り、さらに逮捕後に拷問があったとの報道もありました。こうした情報もイスラム過激派の燃料となり、現在も毎日のようにカシミールのテロ関連のニュースは上がり、落ち着く気配はありません。

ヒンドゥー至上主義に強い影響を受けるBJP政権の政策によって、カシミールは極めて不安定なエリアとなっており、滞在には注意が必要となっています。

4.中東部における極左過激派:ナクサライト

インドにおける極左過激派、武力革命を求める個人や集団を総称してナクサライトといいます。

貧困層や部族民の利益擁護を掲げ、インド各地でテロや武力衝突を起こしています。

マオイスト(毛沢東主義派)や共産主義者、人民党総グループ等の集団がインド中東部を中心に活動をし、運動員のリクルートも行っています。

現在、政府の徹底した介入により、その影響力は以前よりは弱まりましたが、依然として活動は続いています。

2010年5月、コルカタ発ムンバイ行きの特急電車の脱線事故を起こし、計148人の死者を出したテロが有名です。

ナクサライトの多い中東部には、密林地帯など身を潜める場所が多くあり、政府の徹底した介入後、そこに潜伏している活動家が多数いると考えられています。

貧困層も多いこの地域では、ナクサライトによって埋められた地雷もあり、一般市民も含めて多くの犠牲者を出しており、インド政府の力が及ばないエリアもあるといいます。

ナクサライトの影響下にあるエリアの治安情勢は不安定であり、滞在には注意が必要です。

5.北東部の分離独立主義の過激派

インド北東部のインドからの独立や地位向上を目指す過激派は、テロや襲撃を起こしています。

近年、多くの過激派がインド政府と和平交渉を結ぶなど、治安状況は改善していますが、アッサム解放戦線独立派ボドランド民族民主戦線など、一部過激派はいまだに活動を続けており、注意は必要です。

2014年12月、ボドランド民族民主戦線は、67人を殺害するテロを起こしています。

上記の組織は現在も、武力衝突や企業恐喝などを繰り返しており、活発に活動をしているエリアでは治安も不安定なため、気を付けなくてはいけません。

6.インドのテロと動向のまとめ

テロは不意に襲ってきます。

はじめにも触れましたが私もデリー滞在時に、ホテル近くや東デリーで3度ほど爆弾テロがあり、悲惨な光景を見に行ったことがあります。その時はパハルガンジとコンノートプレイスの中央公園、バスの爆破でした。別時期のテロでしたが、当時はニュースでそれぞれ大きく扱われていたのを覚えています。日本では考えられない光景がインドにはあるんだと思い知らされました。

ただ、見てきたように現在、インド都市部では死傷者が出るテロは落ち着いていますが、カシミールなど、現在進行形のテロが起きている不安定な地域もあります。

インドは広く、地域ごとにテロの危険性や治安情報が極端に異なってしまいます。

ただ、私のように、近くでテロがあったからといって、行くのはお勧めしません。時間遅れで爆弾を爆発させるテロもあるからです。

知らない地域に行くときは、注意点等があるかインド人の友人に確認するなりしてから出かけるように心がけると、無難に過ごすことができると思います。

ただ、私のように誰もが気楽に行っているコンノートプレイスのような場所でもテロは起こったので、ここはインドだと諦めて過ごすのも、逆にリラックスできて良いのかもしれません。

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