カースト制度という枠組みと特徴

カースト制度という枠組みと特徴

インドに興味を持つきっかけとしてよく挙げられているのが、カースト制度です。私もインドの入り口は、カースト制度でした。そのあと不可触民問題に興味を持ち、いろいろ調べていくようになって、今にいたってます。

今回の記事はカースト制度=バラモン、クシャトリヤ、、シュードラというヒエラルキーではなく、そのカーストの中の構造も少し踏み込んで解説します。

1.カースト制度の内部構造:カースト制度とサブカースト

1-1.カースト制度

カースト制度はヴァルナ制度との呼称もありますが、ここでは便宜的にカースト制度と呼んでいきます。ヴァルナはインド社会の4大階級の呼称で、種姓と訳されています。

また、カースト制度の内部には、バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラという4つの種姓があります。そしてカースト制度の外部に、賤民層としての不可触民がおり、かれらは5番目の種姓と考えられています。

インドの聖典『』における各4ヴァルナと義務は、以下のようになっています。

  1. バラモン:ヴァルナ制度の最高位の司祭階級の呼称、自身や他者への行祭、ヴェーダ聖典の学習と教授、布施と受施
  2. クシャトリヤ:ヴァルナ制度第2位の王侯・武士階級の呼称、政治や戦闘による人民の保護、自身のための行祭、ヴェーダの学習、布施
  3. ヴァイシャ:ヴァルナ制度第3位の庶民階級の呼称、農業、牧畜、金貸し、商業、自身のための行祭、布施
  4. シュードラ:ヴァルナ制度最下位の隷属民の呼称、上位3ヴァルナへの奉仕

シュードラの身分が、一見すると不可触民のように見えますが、不可触民カースト制度の枠の外に置かれており、そのさらに悲惨な環境は辛いものがあります。

時代の変化とともに、シュードラは農民として定着していったため、その隷属的な意味合いは減っていき、差別的な扱いは不可触民差別の中に吸収されていくことになりました。

2-2.サブカースト

各種姓の中にはさらに、職能集団(司祭カースト、教師カーストなど)であるサブカーストがあり、より細分化、体系化し、バラモンなど各種性の中でも序列があります。サブカーストジャーティとの呼称もありますが、ここでは便宜的にサブカーストと呼んでいきます。

例えばシュードラの中にあるサブカーストの序列は、以下のような地域があります。

花作り > 野菜作り > 米作り > 大工 > 床屋 > 水運び > 羊飼い・・・

地域やサブカーストごとに序列は異なりますが、4つの種姓の序列に変化はありません。カーストコミュニティは、カースト制度の大枠の中に、地域ごとのサブカーストで構成されており、各サブカーストが相互補完的に自身の職能を果たすことで機能します。

こうしたカーストコミュニティは地域ごとに特徴をもちながら、全インドに広まりました。

2.カースト制度の特徴

多くの本で書かれているカースト制度の特徴について列挙します。

こうした特徴が絡み合い、カースト制度を強度に存続させてきました。

3.外国人によるカースト制度見分

カースト制度は古代から、インドを訪れた外国人には特異な階級制度として報告されています。古くはBC300年ころのギリシア人が、インド特有の社会制度が伝えています。

3-1.西遊記の玄奘により記録されたカースト制度

日本でも有名な西遊記の三蔵法師・玄奘も、7世紀前半に『大唐西域記』の中でカースト制度の特徴を記しています。

  • インドの階級制には、4種姓のバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラがあり、それぞれ別個の職能集団・社会集団がある
  • 結婚は各職能集団内部で、または各種姓の内部でのみ行われる(内婚)
  • 4種姓に属さない雑姓も多くおり、それぞれが職能ごとに集団となっている(不可触民)

現代にも続くカースト制度の形が、7世紀当時には出来上がっていたことがわかります。

3-2.カーストという呼び名の由来

1498年、ヴァスコ・ダ・ガマがインド西南のカリカットに到着し、ポルトガル人はその特異な社会体系に興味を惹かれました。ポルトガル人はその特徴を、玄奘が挙げた特徴とともに、多数の排他的な内婚集団(サブカースト)からコミュニティが構成されていることを指摘しています。

インド人の間で内婚が、血筋や地域を重視するために行われていたため、ポルトガル人は、それを指して「カスタ」と呼びました。カスタはポルトガル語で家柄や血統、種族を意味します。現在のカーストという言葉は、ポルトガル人に名付けられたカスタという言葉に由来します。

4.カースト制度の構造のまとめ

カースト制度の内部には、バラモンをはじめとした、それぞれの種姓の中にサブカーストという職能集団があります。そうしたカースト、サブカーストの集合体がカーストコミュニティであり、今も残り影響を与え続けています。

今回はカースト制度が存続した理由を簡単に紹介しましたが、次回からの記事では、なぜ古代から続くカースト制度が存続することができたのか、内婚制度をはじめとしたその理由について解説していきます。

参考文献

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