ヒンドゥー教の通過儀礼

ヒンドゥー教の通過儀礼

ヒンドゥー教徒の通過儀礼をご存知でしょうか?日本でいう、七五三や成人式などのことです。どこかの国では、バンジージャンプやら、激痛に耐える過酷なものが行われています。

今回は、インドにおける通過儀礼を、若い順に紹介します。

1.ヒンドゥー教徒の通過儀礼(サンスカーラ)

サンスカーラは、ヒンドゥー教徒の通過儀礼を意味し、ヒンドゥーの規範に基づく生活へと導く儀礼です。

この通過儀礼は、男女とも若い順に、生誕式入門式(入門式はバラモンを中心とした儀礼)、結婚式葬儀が行われます。

これらの儀礼は、祈祷、神々の共食(同じカースト間の食事)などを組み合わせています。

以下、生誕式から順におってみます。

2.生誕式

生誕式は文字通り、子供が生まれた時に行われる儀式です。

この儀式は、自身の信仰している宗派の寺院、または地元の寺院で、プージャー(ヒンドゥーのお祈りの儀式)を主催し、生まれた子供の幸運と長命を、神様に祈ります。

また、この時に占星術を見てもらうことが多いそうで、生まれた正確な時間が必要となります。この占星術は、子供が成人した時に「ふさわしい」とされる結婚を準備するのに、重要となるようです。

命名食初め結髪(けっぱつ)の際にも、儀式を行い、子供の名前は神々や英雄にちなんだ、吉祥(きっしょう)とされる名を付ける傾向にあります。

3.入門式

入門式はウパナヤナと呼ばれ、子供が「学生期」に入ることを示します。現在は主に、バラモンの間で行われる儀式となっていますが、元来は、バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャの間で広く行われてきました。

この儀礼では、沐浴をしたのちに、特別な衣装をまとい、古代ヴェーダを教える師のもとに赴きます。そして師によって、聖なる3本の紐を左肩にかけられ、最初にヴェーダのレッスンが施されます。

そこでは一般的に、ヒンドゥー最高峰のマントラといわれる「ガーヤトリー・マントラ(Gayatri Mantra)」を唱えます。ガーヤトリー・マントラは、ヴェーダ聖典の要素をすべてもっていると考えられているマントラです。

古来は、親元を離れ、師のもとで生活をし、学びましたが、現在はそうしたことは少なくなっています(宗派によっては親元を離れ、学ぶことを推奨しているところもあります)。

4.結婚式

結婚式は、人生の中で最も大きな通過儀礼と考えられ、この結婚により「家住期(家庭で子をつくり家の祭式を主宰する期)」に入り、家族と社会に義務を果たすと考えられています。

この結婚式により、責任は親のもとから、結婚をする2人に移行します。一般的に両親は「適切な結婚相手」を探す役目を担います。新聞で、両親がだしている、子供のお見合い相手を探す広告を見たことがある人も多いのではないでしょうか。

理想的には、同じカースト、同じ地域、同じ言葉の相手が良いとされ、さらに学歴や相手の気質等も、選考基準に入ります。生誕式の時に行われた、占星術による相手探しも行われるようです。

また、結婚する女性の家族にとって、花婿の収入は重要視されます。これは、女性の将来の安全を確かめ、男性側に扶養家族が多すぎないかなどのチェックがあるといいます。扶養家族が多すぎると、将来的に、女性が面倒を見ることになると考えられているためです。

インドではいまだに、お見合い結婚が一般的で、恋愛結婚は嫌われる傾向にあります。適切な結婚相手が見つかると、家族同士が話し合い、2人の相性を確認したのちに、結婚式(儀礼)へと至ります。

結婚式は、祈り、採火の周りを廻り、縁起が良いとされるマントラを謳います。この祈りは、逆境に打ち勝つ力、健康、子供、長命、相互の信頼を求めるものです。

結婚後は、子供をもうけることで、祖先への義務を果たし、祖先を崇拝する儀礼を続かせていく必要があります。

そして家の中で、祭祀(さいし)を都度行うことで、神への義務を果たしていくことになります。

5.葬儀

葬儀の際、家族は行進して、死者の遺体を火葬場へと運び、荼毘に付される間、祈りを捧げます。その祈りの中では、死者が祖先の列に加わり、居場所を与えられるように死の神に求めます。

また、その他の神々にも祈りをささげ、死者のために、死の神との仲をとりなしてもらおうとするということです。

は、神々と人間の仲介者として、不浄を浄化する役割があり、死者を安全に、祖先のいる世界へと運んでもらうために、祈りを捧げます。

荼毘に付されたのち、遺灰は聖なる川へ流されるか、埋葬されることになります。

葬儀の後、家族は川へ行き、儀礼としての沐浴をして、身を浄めます。

そして家族は、定められた期間、儀礼上「不浄」となり、他人との交流を一定程度、制限する必要が生じます。

6.ヒンドゥー教の通過儀礼のまとめ

インドでは歴史的に、この4つの通過儀礼が大事にされています。

入門式はバラモンを中心としていますが、それぞれの通過儀礼には、宗教的意味を付与されており、一族のためにも疎かにできません。特に、一族を次世代につなぐ結婚式が重要視されているのは、インドの結婚式の派手さを見れば、想像がつきます。

こうした通過儀礼の他にも、女性には初潮や、良い子供を産むための通過儀礼があるようです。個人的には、インドの結婚にまつわる風習に興味があるので、また機会があれば、紹介させていただきたいと思います。

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翌日にはさらに多くの女性たちが参加し、森林の伐採を防ぐこととなります。
この答えにより、インド文化に面白さを覚えるかもしれません。