インドの野良犬と狂犬病

インドの野良犬と狂犬病

インドに長く住んでいる方は、野良犬に追いかけまわされた人も多いのではないでしょうか。私もデリーに住んでいた時に、繁華街で何度か歯をむき出しにした犬に追われ、怖い思いをしたことがあります。

ただ、私は犬が大好きなので、あまり気にしません。休みの日にはペットショップで買ったイヌ用おやつを携帯して、安全そうな犬にあげてまわるのが、インド生活の数少ない楽しみの一つでした。

今回は、インドの野良犬と狂犬病について紹介します。

1.インドの野良犬

インドには約3500万匹の野良犬がいるといわれています。

狂犬病に感染している犬の割合は少ないといわれていますが、人を噛み殺すケースもあります。近年では、インド人で犬を飼う人は増えましたが、同時に犬を嫌う人も多くなったようです。

現在政府はこの野良犬に関して、次のことを法的に定めています。

1.野良犬への餌やり:

IDの発効( 国の許可を得て餌やりをしているっていう証明のカード)などもあり、政府は野良犬を守る取り組みとして、餌やりを推奨しています。

しかし、餌やりは迷惑行為と捉えられ、餌やりをする人への嫌がらせは多々起こっています。

2.野良犬への暴力の禁止:

野良犬を殺すことや虐待することを禁止しています。捕獲し、隔離する際も、強引なやり方は禁止されています。

しかし、狂犬病被害などもあり、野良犬を恐れた人が餌に毒を入れ殺すといったケースが、インド中で起きています。

3.保護施設内での飼育の放棄に罰則:

保護施設の環境が悪く、食事や衛生状態が劣悪の場合は、罰則を与えられます。保護はあくまで保護であり、虐待するために野良犬を連れ去ることの罰則は、厳しくなります。

インドの都市部などで野良犬に餌やりをする人はいますが、ほとんどの犬は食事を自分で探しています。

都市部などには少し離れた場所に、必ずいっていいほどスラム街があります。スラム街では、ゴミの回収が行われることが少ないため、毎日数百トンのゴミが出るといいます。そうしたゴミや動物の死骸などを、野良犬は食べて生きながらえています。しかし、ゴミが腐っていることも多々あり、食中毒で死ぬ犬も当然のようにいます。

インドで暮らしていると、街中で急に犬が歯をむき出しにして追いかけられたことのある人も多いのではないでしょうか。私もデリーのコンノートプレイスの中で、何度も追いかけられたことがあります。そうした犬は、テリトリーを犯されたと思ったか、人間に危害を加えられたことがあるということが原因のようです。

犬には犬の都合があるので、人気の少ない、野良犬がいるような道は、犬のためにも避けるとよいでしょう。

日本でもやっている野良犬の殺処分ということを、インドはしていないのでしょうか。以前はインドも、狂犬病対策もあり、殺処分を認めていました。しかし現在は、動物愛護や人道的、宗教的理由からできなくなっています。

その代わり、野良犬を保護し、狂犬病のワクチンを打ち、去勢手術をすることを政府が支援しています。そして、保護犬の中から警察犬や介護権などを育成し、活躍する犬も出ているといいます。

しかし、こうした取り組みも、NGOなどの動物愛護団体に任せている形が多くなっており、負担をかけ続けています。

2.インドの野良犬と狂犬病

インドでは毎年約2万人が狂犬病で死んでおり、世界で最も犠牲者が多い国で、全世界の狂犬病死者の約35%がインド国内の死者だといいます。インドの感染症による死者で、狂犬病は必ず上位10位に入り、インドではどこでもかかる可能性のある感染症です。30分に1人の割合で、狂犬病の犠牲者が出ているそうです。

現状のインドは野犬が放置された状態で、いたる所に野良犬がいるといえ、狂犬病に感染した人の95%が、犬に噛まれたことに由来する感染といわれています。たとえ狂犬病のワクチンを打っていても、犬に噛まれたら追加のワクチンが必要になることもあるため、なによりも野良犬には噛まれないという注意が必要になります。

また毎年数百万人が、野良犬に噛まれ怪我をしているといいますが、医者に行けない人々も多いので、実際にはもっと多くの人々が被害に遭っていると思われます。

狂犬病の特徴は以下のようになります。

  1. 狂犬病保菌動物に噛まれることで傷口から感染し、ゆっくりと増殖し、脊髄に達することではじめて症状が出る
  2. 致死的脳炎を起こすため、発病すると致死率はほぼ100%となる
  3. 潜伏期は1~3か月、1年以上の場合もある
  4. 発病すると治療法はないといわれているため、狂犬病のワクチンを打っておけば危険は減る

狂犬病にかかった犬の特徴は、攻撃的になり、よだれを垂らし、眼もうつろで、衰弱して約1~2週間で死に至るといいます。私も何度となく、よだれをダラダラ垂らし、下痢を垂れ流し、フラフラと歩く野良犬をみかけたことがあります。ただ、私が見た時には、どれも弱り切った様子で、とても人を襲える状態ではなかったです。

一般的に街中にいて、元気に走って追いかけてくる(襲ってくる)犬のほとんどは、狂犬病ではないようです。ただ、野良犬に襲われ、かみ殺されるケースもインド中で起きているため、野犬には注意するにこしたことはありません。

3.インドの野良犬と狂犬病のまとめ

インドの野良犬や狂犬病についてみてみましたが、犬好きの私としては、インドの野良犬が大変辛い状況におかれていることに哀しくなります。WHOも、東南アジアにおける狂犬病対策として、具体的な指導をしているといいますが、インドにおいては手がつけようがないという現状です。

私もそうですが、たまに無性に犬を触りたくなる時があります。そうした時の私の対処法は、大きなペットショップに行き、そこで買った犬のおやつを、ペットショップの犬に与えるというものや、ゲートキーパーなどが野良犬を手なずけていることもままあるので、そこに行き、ゲートキーパーに差し入れをあげて、一緒に犬を愛でるといった感じです。

犬不足の人にこうした対処法をおすすめして、今回の記事を〆たいと思います。

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