インドの政治制度、どうやってこの大きな国を運営しているの?

インドの政治制度、どうやってこの大きな国を運営しているの?

面積約330万平方km、人口約13億7000万人。インド政府はこの大きな国を、どうやって治めているのでしょう。

連邦制を採用しているインド

国土は広く人口は多く、言語は多種多様、信仰もバラバラなら民族も入り交じりと、どう見ても統一性の取りにくい国です。インドの政治制度・機構はどのようなものでしょう。

国の基幹となる憲法ですが、インドの現憲法は1950年1月26日に施行されました。395条と付則からなる世界一長大な憲法で、その前文では、インドは社会主義的・政教分離主義的民主共和国家であることを謳っています。

インドは連邦制を取っており、中央政府と各州政府があります。

  • 中央政府は、国防・外交・通貨・関税・通信など、国全体にかかわる制度を管轄します。
  • 州政府は、警察・漁業農業にかかわる制度の立法権を持ちます。
  • 共同で管理する事項には、経済・社会保障・教育・労務などがあり、中央政府の意見が優先されます。

連邦制と聞いて身近に感じるのはアメリカ合衆国でしょうが、アメリカは各州が「独立国のようだ」と評されるように、非常に強い権限を持っています。それぞれの州が軍隊や裁判所を備え、法律まで州によって違います。黄金州と称えられるカリフォルニア州なんて、今すぐ独立しても世界の主要上位国入りするでしょう。

インドでは州政治に対して、連邦政府の優位性が制度的に決められており、各州はアメリカほど強い権限は持っていません。

上院と下院の二院制

中央議会は上院(ラージャ・サバー)と下院(ローク・サバー)の、二院制を取っています。

インドは28の州と、9つの連邦直轄領からなっており、上院は州議会から選出される議員と、大統領直接指名の有識者による議員、245名で構成されています。任期は6年で、2年ごとに議員総数の3分の1が改選されます。日本の参議院のようですね。

下院は545名で、大部分は州ごとの直接選挙で選出されます。任期は5年ですが、任期途中の解散もありと、こちらは衆議院に似ています。国家予算の成立に関しては、下院が上院に優先します。下院議員の選挙資格は、満21歳以上の青年男女で、被選挙資格は満25歳以上のインド国籍を有する者です。

先住民族たちの思い

インドは、古代にアフリカ大陸を旅立った人類が東へ向かう途中で、その一部が南下していったルート上の国です。その頃から連綿と人類が暮らしてきた地域で、現在もアーリア系人種がやって来る前から暮らしていた人々が生活しています。これらインドの先住民族の数は500以上にのぼります。

彼らは独自の言語・文化・宗教を持ち、現在のインド国家に対して、先住権と自治権の確認を求めています。彼らの目には、後発民族が主体となって決めている現在の憲法や政治制度は、どのように映っているのでしょうね。

インドの国会では、これら先住民族と下位カーストの人々に、一定の議席が割り当てられています。

大統領と首相のいる国インド

インドには大統領と首相がいます。これ日本人からするとわかりにくいんですよね。

「どちらも選挙で選ぶんだろう。世襲制の王様と、実際に政治を行う首相のコンビならわかるけど、どうして政治にかかわる国のトップが2人もいるんだ?」

天皇陛下を国の象徴として戴き、政治は首相にまかせる。この制度を選択している日本人は不思議に思いますが、Webででも調べてもらえば、大統領と首相がいる国っていっぱいあるんですよね。

2人の力関係も、ロシアや韓国のように大統領が圧倒的な力を持ち、こまごました国内実務を首相にまかせている国があります。

ドイツだとこれが逆で、首相が政治権力を握り、大統領は国家元首として、外交儀式の場で活躍しています。大統領は国の顔として、人格高潔、知性と教養ありの人が選ばれます。

インドでは首相が強い

インドですが、ここは首相が強い。

まず元首である大統領は、上下両院および州議会の議員によって選ばれ、任期は5年です。被選挙資格は、満35歳以上のインド国籍を有する者となっていますが、実際には実績を積んだ政治家・外交官経験者・科学者など、国の顔にふさわしい人物が選ばれます。大統領は、連邦行政と国防軍の名目上の最高識者ではありますが、実権は首相が握っています。

大統領も置かれており、こちらは上下両院によって選ばれ、任期は同じく5年です。被選挙資格は満25歳以上と、10歳若く設定されています。

正副大統領の選出は、中央政府を組織する政党の意向が反映されがちですが、時には政治的立場や見解の相違から、大統領と首相両者の間に緊張関係が生じたりします。

世界初の大規模電子投票はアメリカじゃなかった

世界初の大規模電子投票、これをやってのけたのはインドなんですね。

2004年4月に行われた、有権者数約6億6000万人を対象とした選挙です。小さな国だと何カ国分になるのだと思いますが、100万台のコンピュータ式投票機が使用されました。

これは、まだまだ多い文字を読み書きできない人でも、ボタン1つ押せば投票できる、またインドの選挙で横行する不正を防ぐためでもあります。インドの不正投票は、日本のように買収などというおとなしいやり方ではなく、銃を持った武装グループが投票所を襲う乱暴なものです。コンピュータ式だと、選挙管理委員のボタン操作一つで、投票そのものをストップ出来ます。

また、森林資源を守る効果もありました。過去には1度の選挙で、投票用紙用に1,600万本の樹が切られ、8,000トン以上の用紙が印刷されたとか。こうなると、たかが投票用紙ぐらいとも言っていられません。

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