インドの汚職

インドの汚職

インドで暮らしていると、たびたび、テレビのニュースや新聞で、汚職に関するニュースをみるのではないでしょうか。

私も、汚職を目の前で見たことがあります。友人の運転する車に乗っていた際に、スピード違反で摘発されたことがあるんです。そんな時でも、インド人は動じません。「サー・申し訳ありません。許してください」と、財布からお金を取り出し渡すと、解決です。生まれて初めて、汚職の現場を見ました。

ただ、この手の汚職は、日常風景のようで、インド人は受け入れているようです。そこで今回は、インド社会の「汚職」から、国の汚職対策まで紹介します。

1.インドの汚職

汚職とは、一般的に公権力者が、職務上の地位を利用し、個人的な利益・便宜を図る見返りに、不正を行うことです。道交法違反の取締りなどで、お金を貰っている警官は、こうした末端の汚職です。

インドにおける汚職は、国をあげての問題として、注目されています。

汚職は、中央・州・地方政治、行政、経済に、様々な形で影響を与え、国の発展の足かせになっているとの批判もあります。少し古いですが、2005年に行われた調査では、60%を超える人が、公務員に賄賂を渡したことがあることが明らかになっています。

ただ、2019年の世界の汚職指数ランキングでは、インドは80位と中位に位置し、改善されてきているようにも、数字上は見えます。もっと酷いイメージだったので、意外です。

汚職は、警察、政治・行政、企業、一般人と、日常的に様々な人や団体が関わっています。

企業絡みの汚職は、しばしば、インド経済の構造的な問題であるとの指摘があります。独立後の計画経済に見るように、インドは1991年の経済開放まで、といわれていました。国家主導の経済体制ゆえに、過度の規制や複雑な税制、許認可制度ゆえに、政府機関が裁量権を握っている形となっています。

徐々に、規制緩和話されているといわれていますが、1991年以降も、複雑な経済規制は残っており、多くの外資系企業が苦労していると聞きます。インドはこうした環境の中、透明性のある法やプロセスの欠如によって、汚職が生まれやすい環境となってしまっていると指摘されます。

役人は、その裁量権ゆえに、金銭を強要する権力を握ってしまい、特に州レベルの事業で、悪質な汚職がしばしば発覚するということです。こうした汚職は、政治家自ら介入し、金銭や便宜を強要することも多く、政府事業の効率の悪化を引き起こします。

汚職は、国家や州の事業における斡旋収賄から、町の警察官の犯罪もみ消しまで、様々なレベルがあります。数年前もアーンドラ・プラデーシュ州首相が、100億ルピーを超える額の贈収賄で逮捕されており、その額に、インド中が驚いたといいます。

次の項では、巨額な汚職に関連する、資金洗浄と国の対策をみてみます。

2.汚職と資金洗浄と国の取り組み

2-1.資金洗浄

政治家や役人が不正に汚職で得た莫大な金銭は、さすがに、国によって摘発されてしまいます。そこで使われる手口が、資金洗浄です。

インドには、世界的に知られているマフィアD.カンパニーがあり、このマフィアは、ハワラ(Hawala)と呼ばれる資金洗浄、裏金を流通を行うシステムを運営しています。そして、このシステムを利用することで、汚職で得た金銭を管理する政治家や役人もいるといいます。

アメリカの調査によると、こうした不透明な金の動きが、、中東、アフリカなどを経由し、テロ組織に流れているとの指摘もあります。

2-2.国の取り組み

国も、不正への取り組みとして、法の制定による抑止を試みています。ただ、インド独立後、随時汚職を規制する法案は通されてきていますが、根本的な改善には至っていません。

2002年に制定された「資金洗浄防止法(Prevention of Money Laundering Act, 2002)」についてみてみましょう。この法は、汚職の抑制のため、既存の行政の枠組みの調査をし、不法に得た富を、国有財産として没収、回収と処罰のための法運用を強化しています。汚職などで、不法な利益を得ている公務員の財産の没収を可能とすることを規定し、汚職防止法とともに運用することで、柔軟な司法介入を可能としました。

ただし、こうした法による規制は、以前よりは強まっていますが、依然として、汚職は高い水準で残っているのは自明であり、多くのインド人も認識しています。

3.インドの汚職のまとめ

私がインドの汚職で現在興味があるのは、2013年、マディヤ・プラデーシュ州の入試絡みの問題です。この事件では、40人近くが「不審死」を遂げており、関係者とみられる人間が、多数逮捕されています(拘留中に謎の死を遂げた人もいます)。死者の数を考えると、このエリアには近づきたくありません。

この他にも、インドでは、汚職絡みの興味深い話がたくさんありますので、機会があれば、また紹介していきたいと思います。

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ほら貝などが出土され、インド古典音楽に通じる楽器が用いられていたことが、わかっているためです。
与党政治家がデモを煽り、ヤクザが与党敵対勢力を殺す事件が、しばしば起きてるという感じです。