マギーって大丈夫?4億食の廃棄騒動

マギーって大丈夫?4億食の廃棄騒動

インドで暮らしてる人ならば、インド人の国民食?となっているマギー(Maggi)を食べたことのある人も多いのではないでしょうか?私もマギーやカップ麺は好きで、毎日のように食べていました。

インドのホテルには、マギーとカップ麺が、常時完備されています。そんな、私も大好きなマギーですが、2015年にある騒動が起き、4億食もが廃棄されることになったんです。

今回は、そのマギー廃棄騒動をみていきます。

1.マギー

マギーは、19世紀後半にスイスで生まれた、調味料、インスタントスープ、麺のブランドです。1947年に、ネスレ(Nestle)に買収されています。

現在、インドで広く愛されているこのマギーですが、インドで売られ始めたのは1983年からと、意外と歴史は浅いようです。

マギーは、2分で調理が終わる簡単なものであり、さらにその安さが、インド人女性の気持ちを掴み、瞬く間にインド中に広まったといいます。ちなみにこの年は、インド人の大好きなスポーツ、クリケットのワールドカップで、インドが初優勝した年となっています。

ちなみにマギーは、インドのインスタントヌードルのシェアの約60%を占めており、2019年の売り上げは約1200億Rsといわれています。

現在、インドで圧倒的なシェアを誇るマギーですが、数年前に、全インドのマーケットから姿を消す事態を招いていたんです。

次の項では、その話をみてみましょう。

2.マギー4億食の廃棄

6月、食品安全規制局は、ネスレの生産するマギーに、規制基準を超えた鉛が含有しているとし、健康上の理由から、生産と販売を禁止しました。マギーは、政府当局の指摘を否定しましたが、4億個のマギーが廃棄されることになってしまいました。

事態の流れを追ってみましょう。

2016年5月、ウッタル・プラデーシュ州のマギー工場で、当局によるサンプル調査が行われました。この調査により、マギーから、高レベルのグルタミン酸ナトリウムや、基準値の17倍の鉛が検出されたといいます。

この検査結果の発表以降、インド全土で、マギーの生産・販売が無期限で禁止され、各地にあるマギー工場で検査が実施されています。

コルカタの工場でも、基準値の7倍の鉛が検出されるなど、各地の工場で問題が発覚しました。

これにより、インド国内でリコールが起こり、周辺国でのインド産のマギーの輸入が禁止され、マギー4億個が廃棄処分されることになりました。

3.ネスレの対応の悪さ

この問題が大きくなった要因として、発覚後のネスレの対応のまずさが指摘されています。この対応により、ネスレは30億Rsを超える損失を出したといわれています。

ここでは、ネスレのとった対応で、問題が指摘されたものをみてみます。

3-1.安全宣言

ネスレが、インド政府当局の発表後にとったのが、政府への異議申し立てでした。そして消費者に向け、ひたすら「問題ない、安全だ」と言い続けたのです。

原因究明のための動きを見せることなく(国民にはそう見えた)、そうした発言を繰り返したため、ソーシャルメディアを中心に、激しい抗議が起き、その「炎上騒ぎ」の対応に追われました。

炎上はなかなか鎮まることなく、マギーには「」が入っているなどという噂も広まってしまいました。

こうしたネスレの対応は、ダメな危機管理の見本だと、揶揄する声も上がっています。

3-2.過去の悪評

ネスレの対応のまずさは、過去の悪評を、インド人の前に引きずり出すこととなりました。

ネスレがと世界で販売・推奨し、莫大な売り上げを記録した「粉ミルク」は、多くの赤ん坊を殺したと、世界中で批判が巻き起こされまた。水質汚染の進んでいるアフリカの貧困層に供給したため、汚染水で粉ミルクを溶き、それを飲んだ赤ん坊の多くが死んだためです。

欧米を中心に、ネスレを「赤ん坊殺し」と揶揄するパンフレットが配られ、ネスレ商品のボイコット運動が広がりました。

この一連の「ネスレ・ボイコット」運動は、1977年に始まり、2014年にはこの問題を題材とした映画『汚れたミルク』が公開されています。

また、この粉ミルク問題に加え、近年のネスレの事業が、環境破壊に大きな影響を与えているのだとする話も、インド人の間で広まってしまいました。

3-3.広報の失敗

一連の、ネスレの後手後手の対応は、広報の失敗といわれています。

こうした状況に陥ったにもかかわらず、短期的な視点でしかみなかったため、誤りを認めることができずに、問題の風化を期待したのだろうというのです。

4.マギーの再調査

インド国内の、ネスレへの批判が収まらない中、でも、インドで生産されたマギーの調査が行われました。その結果は、危険な水準の鉛の検知などはなく、国際的に安全だとするお墨付きを、マギーは得ることになったのです。

その後、この問題は急速に終息し、11月には、マギーは再び店頭に並び、生産も再開されることになりました。

結局、この当初のマギーの検査結果の原因は、明らかになっておらず、莫大な損害を出したネスレは、泣き寝入りをすることになったようです。

ネスレとしても、インドという市場を敵に回すことができないため、政府に気を使わざるを得なかったのでしょう。

ただ、この一連の動きは、インドで活動をする外資企業に、インドのリスクを再認識させるものだったとの指摘もあります。

5.マギーって大丈夫?:4億食の廃棄騒動のまとめ

マギーは好きだったので、私にとっては悲しいニュースでした。店頭からマギーが消えた時には、唖然としたのを覚えています。見方によっては、インド政府の調査もいい加減そうだな、とも思えてしまいます。

健康被害もなく、マギーが2度と店頭から消えることのないように願って、今回の記事を〆たいと思います。

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興行収入記録やインドアカデミー賞独占など、数多くの記録をもっています。
三大財閥も、後継者問題で分裂を起こし、そうそう安泰ではないようです。