インド最南端の岬:コモリン

インド最南端の岬:コモリン

インド最南端の岬、コモリン岬(カンニヤークマリ)をご存知でしょうか。日本人には馴染みがない場所かもしれませんが、インドでは人気の、観光地・聖地です。独特の地形から眺める景色は、大変美しく、多くの人々を魅了します。

今回は、コモリン岬と、この地域を代表する人気スポットを紹介します。

1.コモリン岬

コモリン岬(Cape Comorin)は、・ナドゥー州のカニヤークマリ(Kanyakumari)地区にある、インド亜大陸最南端の岬で、北緯8度5分、東経77度36分に位置します。

ベンガル湾、アラビア海、インド洋の3つの海を一望でき、太陽が海から登り、沈んでいく姿をみることができるのは、インドではこの地だけです。

世界遺産である、西ガーツ山脈の南方には、少し離れた場所に山塊があり、その山塊の南端が侵食された、標高20-50mの台地を、コモリン岬と呼びます。

The Land’s Endとの別名もあります。

古くは、アレクサンドロス大王で知られる、古代エジプトの王国、プトレマイオス朝の地図に、コマリア・アクロン(Komaria Akron)と記載されています。『東方見聞録』で知られるマルコ・ポーロも、この地のことをコマリア(Comaria)と呼んでいます。

インド独立後は、この地にあるバガヴァティ・アマン寺院(Bhagavathi Amman Temple)の主神である、処女神クマリ(Kumari)にちなんで、カンニヤークマリと呼ぶようになりました。

コモリン岬の砂浜や台地にある砂丘は、7色の砂からなるといわれ、シヴァ神とパールヴァティ女神の結婚式の際にまかれた、7種の米が砂となったとの伝説があります。

この砂浜は、南インドで最も美しい砂浜ともいわれています。

この地は、ヒンドゥーの聖地として、そして、インド屈指の絶景が拝める観光地として、多くの観光施設があり、インドのみならず、世界中から多くの観光客が訪れます。

アクセスは、ケーララ州州都トリヴァンドラム経由で、電車が通ってり、タミル・ナードゥ州州都チェンナイ、同州の宗教都市マドゥライからは、長距離バスで繋がっています。

2.ヴィヴェーカーナンダ・ロック・メモリアル

ヴィヴェーカーナンダ・ロック・メモリアル(Vivekananda Rock Memorial)は、コモリン岬近くの小さな島に、1970年に建てられました。

ヴィヴェーカーナンダは、インド独立期に活躍した、宗教家・ヒンドゥー復興運動家として、ヒンドゥー・アイデンティティ確立に、多大な影響を与えた人物です。

ヴィヴェーカーナンダの思想の特徴は、西洋のもつ先進知識と、インドの伝統文化が融合することによって、ヒンドゥーの格差社会や、社会問題を解消できると、提唱したことにあります。

利害にとらわれない無私の社会奉仕によって、悲惨な境遇にある人々を救い上げようとしたのです(これはキリスト教の思想の影響、西洋と東洋の折衷といわれています)。

ヴィヴェーカーナンダは、全インドの英雄と考えられており、彼の誕生日である1月12日は、National Youth Day(青年の日)として、祝日となっています。

この場所に、ヴィヴェーカーナンダの記念碑を建てた理由は、彼が悟りを開いた場所が、岩の上であったことに由来しています。

また、西洋思想と東洋思想の融合が、インドの進化には必要と考えたため、この3つの海が見渡せる場所が、選ばれたようです。

3.ティルヴァッルヴァル像

ティルヴァッルヴァル像(Tiruvalluvar Statue)は、ヴィヴェーカーナンダ・ロック・メモリアル同様、コモリン岬近くの、小さな島にあり、その高さは約40mと、インドで25番目に高い像です。

ティルヴァッルヴァル像は、まだ新しく、1975年にプロジェクトが発表され、2000年に完成、公開されたものです。

潮風による腐食を防ぐため、定期的に、化学的な調査・メンテナンスが行われています。

ティルヴァッルヴァル(5世紀頃、生没年不詳)は、・タミル文学の代表的古典『ティルックラル(Tirukkural)』の著者として知られています。

  • 『ティルックラル』は、人生の3大目標である、「徳」「財」「愛」を主題とし、3章からなっています。
  • タミル人の伝統的人生観や美意識を、簡潔な2行詩で表した傑作と、高く評価され、タミル文化の象徴と考えられています。

4.バガヴァティ・アマン寺院

バガヴァティ・アマン寺院は、この地域の名前にもなっている、処女神といわれるクマリを祀る寺院です。

クマリは、シヴァの妻であるドゥルガーの処女相ともいわれます。そのため、この地のクマリ信仰は、一般的にドゥルガー信仰の1つと考えられています。

バガヴァティ・アマン寺院が、この地域で最初の、ドゥルガーを祀る寺院として建立されており、聖地として、多くの巡礼客を集めています。

また、ネパールでは、神が顕現した存在(生き神様)として、少女がクマリとして選ばれ、祀られる地域があり、広く知られています。

5.インド最南端の岬:コモリン

コモリン岬は、3つの海が合流する場所であり、大変美しい眺めをみることができます。

また機会があれば、日本人にはあまり馴染みのない、南インドの地域を紹介してみたいと思います。

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