「ヒンドゥー」という言葉の由来

「ヒンドゥー」という言葉の由来

ヒンドゥー」という言葉の由来をご存知でしょうか?そういえばなんだっけ?と思う人も多いと思います。

今回は「ヒンドゥー」という言葉が、いつ頃から使われるようになったのか、歴史的背景とともにみていきます。そして、現在のヒンドゥー教はどういったものかを、私の体験も交えて解説します。

1.「ヒンドゥー」という言葉の由来

「ヒンドゥー」という言葉は、インドをはじめとした南アジア、欧米などで、ヒンドゥー教徒を指すときに使われています。この言葉がはじめて確認されたのは、ペルシア語の地理上の用語としてで、インダス川より東に住む人々を指す言葉として使われています。当初は、宗教的意味合いは付与されておらず、あくまで地理的条件のもとで使われていました。アラビア語の文献の中では、「アル・(Al-hind)」という言葉が、当時のインド人を指しています。

ヒンドゥー(HinduまたはHindoo)」という言葉が使われだしたのは、イギリス植民地支配下に入ってからです。イギリス政府は、当初、インド北西部に住んでいた人々を「ヒンドゥスターン(Hindustan)」と呼んでいました。それから次第に「ヒンドゥー」という言葉が、イスラム教徒、シク教徒、ジャイナ教徒、キリスト教徒以外の、ヒンドゥー教徒のインド人(Indian)を指す言葉になっていったといいます。

さらに「ヒンドゥー」は、ヒンドゥー教徒という意味に加え、ヒンドゥー教という意味も持つことになりました。

ヒンドゥーイズム(Hinduism)」という語も、イギリス支配期に生まれています。この語は、ヒンドゥー教の体系の中で、バラモンたちによって伝え、守られてきた、宗教・文化・規範を指します。この「ヒンドゥーイズム」という言葉は、植民地下のインド人が、政府に対抗する民族アイデンティティの言葉として用いていきますした。

2.現代の世界のヒンドゥー教

ヒンドゥー教という宗教は、数えきれないほどの宗派をもち、宗派ごとの信仰方法、儀礼、習慣、規範など、実に多様な宗教だといえます。ヒンドゥー教は無数の神様をもつ多神教で、地方の山間部などに行くと、一般のインド人は知らないような神様を信仰する部族もいます。そうした、コミュニティの外部の人が知らないような神様を信仰していても、一定のヒンドゥー教の影響がみられると、ヒンドゥー教とカウントされます。

また、同じ神様を信仰していても、信仰方法は宗派によって異なります。シヴァ神ヴィシュヌ神のように、多様な顔・性格をもつ神様は、宗派ごとに大事にする要素も異なり、それぞれが特徴的な信仰をもっています。

ヒンドゥー教としての統一したイメージがないため、何がヒンドゥー教たらしめているのか、という疑問は、多くの人が持っています。私もそうでした。

そこで、ヒンドゥー教徒に「ヒンドゥー教ってどんな宗教?」と質問をしてみましょう。実に、さまざまな答えが返ってきます。この答えにより、インド文化に面白さを覚えるかもしれません。

私がこの質問をして、かえってきた答えをいくつか紹介します。

  1. 多神教
  2. 浄性(purity)」を尊ぶ
  3. 輪廻

この他にも、熱く「ヒンドゥー教とは」を語る人もいましたが、この3つはだいたい答えに入っていました。

興味深いと思ったのは、私の周りでは「カースト制度」を挙げる人がいなかったことです。ヒンドゥー教を支えるのがカースト制度であり、その逆もまたしかりです。インド人は、「外人」からカースト制度は、ポジティブな慣習とみられていないことを知っているからなのかもしれません。

仲の良いインド人(デリー大学生)に、カースト制度について聞いた時も、あまり話そうとしなかったので、ポジティブな話題ではないということなのだと判断しました。

こうしたカースト制度のような問題は、「外人」が不躾に質問すると、不快に思う人もいるようなので注意が必要です。

ただ、上記の「ヒンドゥー教を教えて」というような質問は、喜んでくれると思います。

また、私がして面白かった質問は、「ヒンドゥー教は、キリスト教やイスラム教、仏教とは何が違うの?」という質問です。

これに対する答えは、「すべてが違う」といったように、こうした宗教とは明確な線引きをしていました。試しにインド人に聞いてみてください。

ヒンドゥー教徒に、答えで挙げてもらった3つを、簡単にみてみます。

①多神教

多神教は、地域ごとに合った神様の信仰をするという形で、インド全土で様々な神様を生みました。

日本でも同様です。

②浄性

浄性は、ヒンドゥー教のキーワードとなる考えです。

浄性の維持が、ヒンドゥー教徒の規範となっており、その維持のために、様々な宗教儀礼を順守する必要があります。

この順守を破り続けると、コミュニティから追放され、不可触民と同等の扱いを受けることになります。

③輪廻

ヒンドゥー教は、輪廻が永遠に続くと考え、その輪廻のループを「苦しみ」と捉えています。

その苦しみのループから脱することを「解脱」といい、これがヒンドゥー教徒の究極目標といわれています。

この輪廻で、次に生まれた時の環境に作用するのが「」で、これを良い方向にもっていくために、宗教儀礼を遵守します。

3.「ヒンドゥー」という言葉の由来のまとめ

以上みてきたように、「ヒンドゥー」という言葉が根付いたのは、イギリス植民地期に入ってからということでした。「インド」という枠組みも、植民地支配によってはじめて出来たといわれているので、そう考えれば理解しやすいかもしれません。

ただ、「ヒンドゥー教」は、宗派・地域などによって、本当に多様すぎます。また、ヒンドゥー教の豆知識があれば、紹介させてもらいます。

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葬儀の後、家族は川へ行き、儀礼としての沐浴をして、身を浄めます。
ダルマに対しアダルマという語があり、この言葉は「非法」を意味します。