インドのダークサイド:デリーの売春街GBロードに見るインド女性問題の闇

インドのダークサイド:デリーの売春街GBロードに見るインド女性問題の闇

インドの女性問題は世界的に批判され続けており、国連の人権委員会などでも毎年のように議題に上がっています。

中でもインド最悪な女性問題といわれるのが売春婦です。

今回は、デリーのGBロード(Garstin Bastion Road)にある売春街で働く、働かされる女性の悲惨な状況を紹介したいと思います。

1.GBロードの場所

GBロードの場所は、オールドデリーにあるアジメーリー門(Ajmeri Gate)からラホーリー門(Lahori Gate)の間にある道路で、現在はスワミー・シュラダーナンド・マグ(Swami Shraddhanand Marg)と改称されています。

コンノートプレイスやニューデリー駅から20分ほどで着きます。

2.㎇ロードってどんなところ?

GBロードにある大きな歓楽街には、100以上の売春宿があり、売春婦が3500人以上いることで知られています。

夜間営業が多く、昼間の雰囲気と夜の雰囲気ではまったく異なります。

昼間も窓から多くの売春婦が手を振る日本では見られない光景に驚かされますが、夜は明らかに治安が悪いことがわかります。

GBロード沿いはまだ街灯はありますが、一本脇道を入ると一気に暗くなり、大きな争い声や気持ちの悪い笑い声など聞こえ、絶対に脇道には入ってはいけないと容易に理解できます。

このエリアは、インドマフィアの影響力が強く、警察による売春宿などの摘発もありますが、逆に警察が殺される事件が起こることもあり、私のインド人の友人は「あんなところに行く人間はまともじゃない。どうかしてる。」と話していました。

デリーには買春を扱っているエリアがいくつかありますが、その中でも断トツの危険さを伴い、デリーで一番治安が悪いとデリーの多くのインド人が話します。

3.GBロードの売春婦の実態

2015年の調査では、このGBロードで働く女性は3500人以上るといわれていますが、その80%がHIVに感染しており、まともな医療も受けられない環境で暮らしながら、売春をして日銭を稼いでいるといいます。

彼女たちはマフィアによって管理され、逃げることはできません。もし逃げて捕まると、最悪の場合、殺されることもあります。殺されなくても、腕を切り落とされ、数百円で身体を売る最低、最安の売春婦として働かされるといったケースも報告されています。

なぜ、このような環境で働くことになったのでしょうか。貧困のためにこの仕事を選んだ女性もいますが、そういった女性はもう少しいい売春のエリアで働く傾向にあります。

GBロードでは幼児期に親に売られた女性が多いとのことです。その金額は1人当たり、だいたい10万ルピー(約15万円)程度で売買されているようです。

インドの貧困層には、その日の食事すらままならない層もあり、そうしたエリアで生まれた子供、とりわけ女児は疎まれてしまうことがあります。インド文化で女性は、結婚時にダウリーと呼ばれる多額の持参金を払う義務が生じ、一般的に男の子が望まれるケースが多いです。こうした背景などから、貧困層の女児が売られるケースが発生します。

また、女児誘拐で売られてくるケースもあるといいます。以前、私がホームステイしていた家のすぐ近所で、女児が誘拐されたことがあり、その時、友人がマフィアに売られてしまうんじゃないか、という話をしていたのを覚えています。

4.対策

インド全体では、約120万の売春婦がいるといわれています。その多くが前の項で触れたように、貧困や人身売買の犠牲者となっています。そのことは、インド人の大人であれば多くが知っている事実であるにもかかわらず、逮捕件数は人身売買被害で売春婦に堕とされた実数にはほど遠いものとなっています。

2015年の調査では、この年の摘発、逮捕件数はたったの55件だといいます。そのエリアに入り、話を聞けば、多くの女性が売り飛ばされて、ここで働いているというのにです。

しばしばニュースにもされていますが、警察がマフィアから賄賂を受け取り、取り締まり情報を流すこともあるといいます。こうした要因も、逮捕件数を減らすことに繋がっているのです。

国の対策はどうなっているのでしょうか。インドの法律では、こうした売春行為は法律で禁止され、売春業者や客も逮捕されることになり、もしその相手が未成年だと無期懲役になることもあります。

政治としても、国が女性問題への取り組みをやっているとのアピールの際に、売春街などへの取り締まりが行われ、摘発されることもありますが、そうしたものは一時的なものでしかなく、国が売春街、売春業を撲滅しようとしている姿勢はみられないのではないでしょうか。もちろん、そうした活動に力を入れる政治家はいるでしょうが、実現性は低く感じます。

現地警察や被害女性救出のNGOが協力して、救い出すケースもあります。ただ、こうした例も年に限られた件数しかなく、ほとんどの売春街で働く女性は捨て置かれているのが現状です。

また、救われた女性が自身の生まれたコミュニティに帰っても「売春婦」として扱われ、穢れた存在として地域コミュニティから虐待を受け、酷い場合は殺される事件も起きています。

そのため、救った女性が一人で生活できるようになるまで、教育など面倒をみるNGOも増えつつあります。しかし、それには時間とお金が多くかかりすぎるため、救出できる人数は限られることになってしまっています。

5.インドのダークサイド:デリーの買春街GBロードに見るインド女性問題の闇のまとめ

国連の人権委員会でも、毎年のようにインドの女性問題は取り上げられ、抑圧の象徴としての売春婦が、しばしばやり玉に挙げられています。

しかしインド人と話すと、こうした問題は理解しても、実際には文化だからどうにもならないよ、と諦め顔の人が多い気がします。

見てきたように売春街で働く女性は、逃げたくても逃げられず、劣悪な環境で働かされています。HMV感染率が80%という数字からも見て取れるように、衛生状態も劣悪で、早急に助けなければいけないのだと危機感を覚えます。

国の対策も行き届いておらず、頼みの綱はNGOくらいなのでしょうか。少しでも彼女たちが救われることを祈ります。

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