ヒンドゥー教の祭り:ガネーシャ・チャトゥルティー

ヒンドゥー教の祭り:ガネーシャ・チャトゥルティー

インドで暮らしていると、朝から大きなエスニックな音楽が鳴り響き、練りもの(祭礼行列)が通りを練り歩く光景を、見たことがある人も多いのではないでしょうか。

インドには無数の祭りがあり、「インドの祭りとはこれだ!」とは一概にいえませんが、今回は、インドの祭りのエッセンスを紹介します。一般的な祭りのお話しの後、商売人たちに大人気のガネーシャの祭りも紹介します。

1.ヒンドゥー教の祭り

ヒンドゥー教には、数えきれないほどの祭りがあるといわれています。

ヒンドゥーの新年を祝うディーワーリー(ディワリー)のように、全インド的に行われているものや、地方の農村部や山間部の、小さいコミュニティでのみ行われているものまで、様々な祭りがあります。地域にある寺院にも、特別な祭りがあり、寺院の神にちなんだ祭りを、それぞれがもっています。こうした祭りには、宗派を問わず、近隣に住む多くのインド人が訪れ、お祈りをささげています。

また、このような祝祭では、ムールティ(Murti)と呼ばれる大小様々な神様の像が、地域を練り歩くことがあり、信者が肩に担ぐものや、大きな寺院では馬車などに神様の像を乗せて地域を練り歩くなど、大勢の人々が、その姿をみることを楽しみにし、お祈りを捧げます。

ムールティは移動する寺院とも考えられており、ほとんどの寺院が、こうした祝祭の時に使う神様の像を、所有しています。

地域を練り歩く祭りの儀礼には、象や馬、音楽隊、そしてヒンドゥーのサドゥーと呼ばれる修行僧(師父)が、随行する傾向にあります。

大勢の人々が(その寺院の信者、または信者でない人も)、神様の像の後に続き、花や果物、硬貨などを、荷車がある場合は投げ入れるそうです(地域差あり)。

家の中でも、祭りは続きます。

性格・儀礼等は変わりますが、こうした祭りは家の中でもプージャー(ヒンドゥーの礼拝の儀礼)が行われ、それぞれの神様にちなんだを唱えます。

私が以前、ホームステイをしていたインド人の家庭では、祭りごとに様々なマントラを唱えていたことを記憶しています。

次の項からは、商売人たちに大人気のガネーシャの祭り、ガネーシャ・チャトゥルティー(Ganesh Chaturthi)を紹介します。

2.商売繁盛のガネーシャの祭り:ガネーシャ・チャトゥルティー

2-1.ガネーシャ

象の頭をもつガネーシャは、インドで最も人気のある男の神様です。

ガネーシャは障害の創造者であり、除去者でもあると考えられ、商売繁盛の神様としても知られています

また、ガネーシャは、彼を信仰する人々が、他の神様へと近づく手助けをしてくれ、成功と幸福をもたらしてくれると信じられており、人々を悪意から守り、吉祥(きっしょう)を約束するといいます。そのため、事業・商売を始める前には、必ずといっていいほどガネーシャに祈りを捧げる祭り(儀礼)を行います。

ちなみに、ほとんどのヒンドゥー教徒は、日々の暮らしの中で、祭りでなくても、ガネーシャのために祈りを捧げているといいます。これは、インド人の友人の家に行くと、かなりの確率で、ガネーシャ関連の絵や像などが置かれていることからも、想像ができるのではないでしょうか。

2-2.ガネーシャ・チャトゥルティー

ガネーシャ・チャトゥルティーは、バードラパダ月(Bhadra:8月~)の間のから4日目に、ガネーシャの偶像を家庭、会社などに招き、数日間、祈祷を捧げる祭りです。地域によっては、ガネーシャの偶像とともに、サドゥー(ヒンドゥーの師父)、音楽隊などが行進を行います。この祭りは、商売繁盛の神様であるガネーシャの祭りであるため、商売人たちにとっては、極めて大事な祭りと考えられています。

インドでは、月の満ち欠けは、宗教上の重要な物差しとなっています。ヒンドゥーでは、月が満ちていく半月を「」、反対に欠けていく半月を「」と考えます。

「明」の半月は吉祥と考えられ、商売の開始などに良いと考えられ、逆に「暗」の半月は、失敗の可能性が生じると考えられ、それぞれ4日目が、「明・暗」の力が最も大きくなるといいます。

  • 「明」の半月の4日目は、「ガネーシャの第4日」として広く知られ、新しい商売を開始するのに、最も縁起が良い日です。この際、プージャーが行われますが、プージャーの場所は、家庭や新しく開く店など、それぞれの裁量で決められます。ガネーシャの像は1~10日間まつられ、その間、毎朝毎晩、ガネーシャのために祈り、マントラが捧げられます。そして、所定の日数が終わると、最後の儀礼を行い、ガネーシャは奉納されます。
  • それに対し「暗」の半月の4日目は、事業などを始めるのに、最も危険とされています。しかし、この最も危険な日でも、ガネーシャを祭ることで、困難を回避することができるとの信仰があり、あえてこの日を選んで、事業を開始する人もいるといいます。

ガネーシャをまつる人々は、彼のために菓子を捧げ、プージャー、断食を行います。これは、ガネーシャの障害を除去する力を得るために、苦行を行うということです。

こうした一連の儀礼は、多くのヒンドゥーの祭りに含まれ、ヒンドゥー教の人々の親近感・連帯感を呼ぶ効果もあるといいます。

3.ヒンドゥー教の祭り:ガネーシャ・チャトゥルティーのまとめ

以上、ヒンドゥーの祭りの本質的な意味と、特にガネーシャに注目して紹介しました。

インドの祭りは興味深いものが多く、神様のコスプレを子供がしていたり、大きな神様の像が街中を練り歩いたり、音楽隊が登場したり、特設ステージで祭りにちなんだ演劇が上演されたり、様々です。

インドに住んでいる方も、毎年行われている祭りの中で、お気に入りのものを見つけてみてはいかがでしょうか。また機会があれば、インドの祭りを紹介したいと思います。

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ヒンドゥー教徒究極の目的である解脱へと繋がる、悟りの境地を実現する助けとなる、と考えられています。
好きな祭りはシヴァラートリで、地域ごとの特色も観れ、平和な雰囲気を感じられます。