インドのエネルギー黎明期と現在の課題

インドのエネルギー黎明期と現在の課題

インドで生活していると、電気関連の不満を、皆さんもっていると思います。酷暑のシーズンになると、停電も増え、12時間超の停電もしばしば起きてしまいます。田舎の方にいくと、1日を超える停電もよく聞きます。

その他にも、不安定な電圧のために、電気製品の故障なども多く、充電池の劣化も早いなど、不満をあげればきりがありません。

そこで今回は、インドのエネルギー黎明期から、現在の課題までを紹介します。

1.インドのエネルギー黎明期

インドは石炭埋蔵量が豊富で、各地で生産され、製鉄業や運輸部門の発展に寄与してきました。

しかし、インドでは工業化や運輸をはじめとしたインフラ整備、民間用電力など、拡大するエネルギー需要に供給が追い付かず、石油の自給率も下がっています。

工業化が進み始めた19世紀後半以降、インドは常に、枯渇するエネルギーの制約が、経済発展の足かせとなっています。

それでは、インドエネルギー黎明期、初の炭田発電所製油所を、紹介します。

1-1.インド初の炭田

インドで最初に炭田が発見されたのは1774年、東インド会社の開発によるものでした。

場所は、現西ベンガルのラモダール川西岸の、バルダマーン地区です。

当初は需要が低く、炭田の開発は鈍いものでしたが、19世紀半ばに入ると、蒸気機関車の普及に伴い、製鉄や運輸などに必須なエネルギーとなることで、需要は急激に伸びていきます。

1850年頃の石炭の生産量は、年間100万トンに過ぎませんでしたが、1900年頃には、年間600万トンを超えています。

インド独立後、5ヵ年計画を経て、石炭生産量は3300万トンに、そして現在は、飛躍的に生産量は向上し、7.6億トンを超えるまでになり、世界第2位の生産量となっています。

1-2.インド初の発電所

インドで最初に建設された発電所は、水力発電によるもので、カルカッタに建設されたシドラポン水力発電所(Sydrapong Hydroelectrotic Power Station)です。

1897年1から、規模は大きくないですが、電気の供給が始まりました。

当時は、イギリス支配のもと、カルカッタ州政府からの資金援助を得て、この発電所は建設されています。

イギリスから設備や機材を輸入し、周辺インフラの整備から、この発電所の計画は始まりました。

この電気は、一般大衆(もちろん富裕層)向けに作られています。

この発電所が、インド初の発電所で、これ以降、火力発電所など、工業地帯を中心に、発電所は建設されていくことになりますが、現在にも続く、恒常的な電力不足の解決の目途はたっていません

1-3.インド初の製油所

インド初の油田開発は、19世紀末、アッサム地方で行われ、最初の製油所は1899年、ディグボイ(Digboi)で操業開始しています。

この地は石炭の産地でもあり、1825年、石炭の掘削場所を探しているときに、ディヒン川の川岸から、にじみ出ている油を発見し、技術の進歩とともに、製油所の設置となります。

この製油所では、1日7000バレルほど生成されていましたが、第2次世界大戦の際に、管理が徹底されずに石油を精製していたため、戦後、生産力が急激に落ち、現在では1日240バレル程度の生産量となってしまいました。

現在もグジャラートをはじめ、インド各地に油田が見つかっており、需要には遠く及びませんが、一定の石油精製はできています。

2.インドの商業的エネルギーと非商業的エネルギー

エネルギーは、人々が日常的に使う商品の生産や、そうした商品の運送など、様々な場面で必要とされています。経済発展はエネルギーの供給が原動力となり、社会インフラの維持にも、エネルギーが必要です。

エネルギーの供給と消費を考える場合、商業的エネルギー(石油、石炭など、対価を支払うエネルギー源)と非商業的エネルギー(薪炭、牛糞、廃品、水力、風力、太陽光など、対価を払わないエネルギー源)にわける必要があります。

より安定供給が可能なのは、商業的エネルギーです。インドのような貧困層の多い国では、一般的に、非商業的エネルギー源の比重が高くなります。インドでは年々、商業的エネルギーの割合も高くなってきていますが、いまだに50%程度のようです。日本は原発があまり稼働していませんが、80%を超えています。

インドでさらなる導入が急がれている、商業的エネルギーの発電所は、原発です。現在インドは、7基の原子力発電所(22基の原子炉)を所有していますが、さらなる拡大が計画されており、ジャイプールに、フランスと合弁の原発が建設中です。

3.1991年新経済政策以降のエネルギーの課題

1991年の新経済政策以降、石油需要が急増し、現在は輸入量・消費量ともに、世界第3位の石油輸入大国となっています。国内の石油生産量は年間約4000万トン、年間消費量は約2.4億トンのため、輸入の比率の高さがうかがえます。

需要業種別では、工業部門が石炭と電力の最大の消費者で、石油の最大の消費者は輸送部門です。

近年、急速に高まっている石油への需要は、省エネという課題を出しています。例えば、インドでよく上がる電力の問題としては、送電中の電力のロスがあります。23%にも達するロスは、国際的にも極めて高く、早急に改善が求められています。

他にも、1つのものを作るのに際しての、消費電力の高さも指摘されています。

現在のインドの発電は、が最も多く、次いで水力です。割合としては、火力が約70%、水力が強ですが、この数値も、石炭の生産量やモンスーンなどの影響によって、前後するということです。

近年、二酸化炭素排出量の問題もありますが、インドではそうした問題に構っている余裕はないというのが現状です。

4.インドのエネルギー黎明期と現在の課題のまとめ

インドのエネルギー黎明期と、現在の課題について紹介しました。

インドの電力供給の不安定さは、よく指摘されますが、都市部においては、10年前、20年前よりも、だいぶ改善されているのも事実だと思います。

インドのGDPが日本を抜くころには、電力事情が大幅に改善していることを期待して、今回の記事を〆たいと思います。

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生きながら解脱に達したものとして有名なのは、ブッダです。
インド古くから伝わる民間儀礼で、インド中に広まっているっものなんです。