アジア・ハイウェイ構想とインド

アジア・ハイウェイ構想とインド

アジア・ハイウェイ・ネットワークというプロジェクトをご存じでしょうか?アジア全域を幹線道路で結び、文化交流や流通の円滑化を目指して、進められています。インドもこのネットワークの中に入っています。

今回は、このアジア・ハイウェイと、インドのどこが該当道路なのかを紹介します。

1.アジア・ハイウェイ

パン・アメリカン・ハイウェイやヨーロッパ・ハイウェイなどの国際道路ネットワークを、アジア圏に作ろうとする構想が、1950年代半ばから国連を中心に始まり、検討されました。そして1959年、アジア極東委員会(ECAFE、のちのESCAP)が中心となり、国際開発計画(UNDP)の資金援助を得て、実現に向けて進みだすことになります。

この道路ネットワークは、インドをはじめアジアの15か国を東西に結ぶA1、A2などの4国際幹線道路、25の地域幹線道路からなる、6.6万kmの国際道路網の整備が推進されました。このネットワーク構想は、現代のシルクロードともいわれています。

現在のアジア・ハイウェイ(Asia Highway Network、AH)構想は、計画延長約14.1万kmのアジアの国際道路網で、西の果てのトルコから東の果ての日本まで、計32か国が参加しています。

  • トルコからは欧州自動車道路と接続し、イギリスまで繋がることになります。
  • AH1、AH2などの国際幹線道路は8に増え、各国地域幹線道路を結んでいます。
  • 現在は、国際連合アジア太平洋経済社会委員会が、運営事務局となっています。
  • アジア・ハイウェイの路線番号は、AH1(起点:東京・日本↔終点:カプクレ・トルコ)のように、AHに数字を付けたものになっています。

アジア・ハイウェイは、アジア諸国を幹線道路ネットワークで有機的に結ぶことで、流通や文化交流、友好親善を目指しています。

2.インドのアジア・ハイウェイ

インドのアジア・ハイウェイ・ネットワークは、8つの幹線道路が走っています。以下、簡単に紹介しましょう。

①AH1

アジア・ハイウェイ最長の幹線道路で、トルコから日本までを結び、総延長20557kmです。

インド国内のAH1は2ルートあり、1つは、ミャンマー国境に隣接するインドのマニプール州モレから、バングラデシュ国境に隣接するメーガーラヤ州ダウキを結ぶ、延長606kmのルートです。

もう1つは、バングラデシュ国境に隣接する西ベンガル州バンガオンから、パキスタン国境に隣接するパンジャーブ州アタリを結ぶ、延長2042kmのルートです。

AH1は、州都間、工業中心地、農業集積地、主要港湾、コンテナターミナルを繋ぐ幹線道路になっています。

②AH2

インドネシアからイランを結ぶ、総延長13107kmの道路です。

インド国内のAH2のルートは2つあり、1つはネパール国境に隣接するウッタルカンド州バンバサからニューデリーを結ぶ、延長304kmのルートです。

もう1つは、バングラデシュ国境からインドのダージェリンを通りネパールへと通る道路で、インド国内の延長は35kmとなっています。

③AH42

道路の延長は3754kmです。

インドのジャールカンド州バーリー中国甘粛省の省都蘭州を結びます。

この道路は、エベレストに最も近いアジアの高速道路としてれられ、チベットのラサやネパールのカトマンズを通過します。

④AH43

道路の延長は3024kmです。

ウッタル・プラデーシュ州のアグラとスリランカのマタラを結びます。

この道路は海をまたいでいるため、この道路経由でスリランカに渡るためには、タミル・ナドゥ州のナガパッティナムからフェリーに乗る必要があります。

⑤AH45

道路の延長は2030kmです。

インドの西ベンガル州の州都コルカタと、カルナータカ州の州都バンガロールを結びます。

この道路は美しい景色をみられることでも有名で、東海岸沿いの眺望が知られています。

拡張も計画されており、カタールの首都ドーハからインドネシアの首都ジャカルタまでとする計画が立てられ、2030年をめどに進められています。

⑥AH46

道路の延長は1967kmです。

インドではグレート・イースタン・ハイウェイと呼ばれ、グジャラート州のハジラから、西ベンガル州のハウラーを結んでいます。

インド国内6つの州を横断します。

⑦AH47

道路の延長は2057kmです。

マディヤ・プラデーシュ州のグワリオールからムンバイを経由し、カルナータカ州の州都バンガロールまで縦断しています。

⑧AH48

この道路は各所に建設中となっており、全面開通にはなっていません。

バングラデシュとの国境に接するインドの西ベンガル州チャングラバンダからブータンのティンプーを結んでいます。

道路の建設費には日本のODAの資金援助も含まれており、長期計画の下、アジア・ハイウェイの整備は進められています。

アジア・ハイウェイは一部を除き、2車線以上の舗装道路となっています。

3.アジア・ハイウェイ構想とインドのまとめ

インドの道路環境は、日本と比べると著しく悪いというのが、多くの日本人の感想ではないでしょうか。有料道路でも油断していると穴が開いており、うっかり突っ込むと車が壊れるんじゃないかと思うことがままあります。

私はデリーに住んでいたので、アグラ、ジャイプールに高速道路を使い行っていましたが、250km程度の距離でも4時間以上かかるというのが当たり前です。

さすがにデリー中心部の道路は舗装がしっかりしていますが、以前住んでいた東デリーの方では、ガタガタの道がまだまだ多いです。

アジア・ハイウェイ構想が完成するころには、インドの道路事情が改善することを祈って〆たいと思います。

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