ヒンドゥー3大神:世界の創造・維持・破壊

ヒンドゥー3大神:世界の創造・維持・破壊

3大神と一般的にいわれている神々を、ご存知でしょうか。シヴァ、、ブラフマの3神が、それにあたります。シヴァ、ヴィシュヌは有名な神様ですが、ブラフマは少し、マイナーかもしれません。

今回は、このヒンドゥー3大神について、そしてヒンドゥーの世界観で、どういった役割をもっているのかを、みてみたいと思います。紹介するのは、あくまで、数多くあるヒンドゥー思想の中で、多数派となっている世界観であることを、先に断っておきます。

1.シヴァ神(破壊)

シヴァは、ヴィシュヌ、ブラフマと並ぶヒンドゥーの主神で、世界を破壊する神といわれてます。

世界を破壊するときの姿は、「マハーカーラ(Mahakala、大黒)」と呼ばれ、恐ろしい黒い姿で顕現します。日本には、シヴァの別の姿であるマハーカーラが、大黒天として伝わっています。

世界が破滅へと導かれるのは、「カリ・ユガ期」と呼ばれ、人々が怠惰となり、信仰を忘れ、秩序が失われた時だといわれています。シヴァが世界を破壊する神話は、様々なヒンドゥー聖典の中で描かれています。

ヒンドゥー2大叙事詩の1つに数えられる『マハーバーラタ』では、トリプラ(tripra)という3都市が、地上・空中・天界を支配し、圧政を強いていたことが描かれています。

3都市を一矢で貫き焼き尽くすスターヌの姿で、シヴァは登場します。

この類似の神話は、他にも多数あります。

  • ある神話の中では、シヴァが他の神々の力を吸収し、世界を破壊します。
  • また、他の神々を従え、世界を破壊する、他の神々を武器に変えて、世界を破壊するなど、様々な物語があります。

多くの神話において、シヴァの力の最大の見せ場は、この「世界の破壊」です。

また、シヴァの別の姿である、舞踊の神ナタラージャの踊りにも、破壊を意味する踊りの型があり、シヴァの属性に「破壊」は付いて回るようです。

2.ヴィシュヌ神(維持)

ヴィシュヌは、シヴァ、ブラフマと並ぶ、ヒンドゥーの主神で、世界を維持する神といわれています。ヴィシュヌは、各地の土着の信仰を融合させていくことにより、シヴァ神と並ぶ、ヒンドゥー最大の神となっています。

ヴィシュヌ信仰の最大の特徴は、「化身(アヴァターラ)」です。化身は、様々な土着の信仰が吸収されており、有名な化身としては、ラーマ王子や、クリシュナ仏陀などがいます。

化身は、この世に悪神アスラ(阿修羅)がはびこり、不正義・不道徳に圧倒され、秩序が崩壊すると、ヴィシュヌが様々な神格(化身)として現れるということです。

例えば、仏陀は、古代ヒンドゥー聖典の『ヴェーダ』に、不道徳なものたちが群がってくるのを防ぐために、(その防波堤として)仏教を広めた、という神話があります(あくまでヒンドゥーの都合のいいように位置づけをしている)。

また、ヒンドゥー2大叙事詩の1つ『ラーマーヤナ』では、ラークシャサ(羅刹)を討伐するために、ヴィシュヌはラーマ王子に転生します。

ラークシャサは悪鬼であり、人に害をなす存在で、『ラーマーヤナ』では、ラーマ王子によって、このラークシャサを攻め滅ぼす物語が、壮大なスケールで描かれています。

ヴィシュヌの化身は、様々な神話の中で、世界の秩序を維持するために登場し、となっています。

3.ブラフマ神(創造)

ブラフマは、シヴァ、ヴィシュヌと並ぶ、ヒンドゥーの主神で、世界を創造する神といわれています。ヒンドゥーの最高原理(ブラフマン・梵)を神格化したもので、バラモンを中心に、篤く信仰されてきました。

しかし、シヴァやヴィシュヌの人気の高まりとともに、その地位は下がってしまいます。次第に、ブラフマの世界(宇宙)創造の力は、シヴァやヴィシュヌの影響力のもとに行われるにすぎない、と考えられることが多くなってしまいました。

例えば、ヴィシュヌ派では、ブラフマはヴィシュヌのヘソから生じた蓮から出現したとされ、まるで、ヴィシュヌの属性下に置かれたような扱いになっています。

ブラフマ信仰が下火になった理由としては、創造神であるという性格が故に、シヴァやヴィシュヌのように、人々のために動き、救済をするといったことがないため、民衆の熱狂的信仰の対象からは外れていったとみられます。※

ただ、インド哲学の世界において、しばしばブラフマは宇宙の最高原理として登場し、ヒンドゥーの思想の重要な位置を占めています。

4.ヒンドゥー3大神:世界の創造・維持・破壊のまとめ

今回の記事では、3大神の世界の創造・維持・破壊の、役割分担に絞って紹介してみてみました。ヒンドゥーの神話は数多くあるため、世界の破壊だけみても、その過程に至る終末(カリ・ユガ)期の世界は、多種多様に描かれています。

宗派や地域によっても、神話が違う形で描かれることも多々あり、それだけ、ヒンドゥーの世界は重層的なのだと思わされ、興味がそそられます。また機会があれば、ヒンドゥーの世界観について、みてみたいと思います。


※シヴァの役割は、堕落した世界を終わらせる(破壊する)、無にするということで、無から世界を作るのがブラフマーです。堕落した世界を終わらせるということは、秩序やヒンドゥーの信仰を取り戻し、救済するための、リセット的な考えです。

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